職業ナカトリモチ

神と人を結ぶ神主さんを中執持といいます。 糸島・金沢を舞台に神社の奉仕、地元を案内するガイド・添乗員、予備自衛官・防災士などの様々な活動をしながら日々の事を綴るブログです。救命講習、 パソコンや進路指導、観光、郷土史や神話の各種講師業も行なっております。

日常の如き非日常

幼き頃は喘息の気があり、一度咳き込めばいつ終わるとも知れぬ苦しさにほんの少し前の何でもなく過ごしていた咳とは無縁の日常を尊く思ったものです。そしてまた喉元を過ぎればそれらを忘れ日々を生きていました。

しかるに日常とはそのままの意味ながら、これは実は尊き尋常ならぬ日々であり、私の今の境遇もまた然りと認識しております。

 

概して、大切なものは失ってから気付くものであり当然に存在するものを掛け替えのない宝とは矢張り考え辛いものです。身近なものでは何でしょう。スマホですか?家族ですか?それとも職でしょうか…。

お蔭様で任地は暖冬にて、迎える初年の北国の心地は人情も気候もこの上なく暖かくこうして夏を越さんと無事に過ごしております。

故郷は遠くにありて思うものと申しますが、千粁を越えて帰省することなかなかに叶わず春の桜からこの方北陸を出ることもなく、かといって不自由なくでありますからご心配をお掛けする事の無いものの、家族に会えぬのは寂しく感じます。

未だ住民票は糸島にあり、単身赴任の形態で頑張っておりますが距離は自然と心も遠くなるようで、折々にそれに接する際に悲しく思います。段々に根無草のように何処の郷に腰を下ろしても余所者であり続けるのかと。無論、金沢は優しく私を包み込んでくれています。しかし安住の地が郷愁を忘れさせる訳もなく、休日なども一人で図書館に行くか川沿いを散歩するくらいですから哀れな気持ちになる事もしばしばです。

 

今回、漸くに選挙戦にてかかった費えの借金を完済しました。まだこれから政治活動中の借金を返す段階になりますが、私の一大目標であった選挙による借金返済は一つの区切りを見せたのです。例え死すとも必ず返すと意気込み糸島市議会議員選挙の落選後こそ苦しい思いをしていましたが、それでもこの大きな試練がまた自らを強くしそして人の優しさを強く意識できることに繋がったのだと感謝に絶えません。

有り難くも次回選挙に向けてご助言を頂きます。しかしまだ資金の目処も立っておりません。つくづく痛感したことは機を見ることに敏ならずんば果実を得ずという事です。何事も限界なく様々な方途にて挑戦する道はあるのでしょうが私は5年かけて練った政治活動そして選挙戦が悉く砕け散った事実から目を背けません。私は言うだけで何もしないで者を嫌っておりますから、互いに行動にて示し理解をしあいたいと存じます。

 

何気ない日々を守るのは国民であれば等しく担っている大事であり、まして成人男女に至ってはその責務重かつ大なることは言を待ちません。私は今、神主としてそして予備自衛官としてその任に当たっています。願わくば皆様の大切な日常が平穏なままに続きますように。